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過去最高におもろい嫌がらせコメント

うう・・スピリチュアルよりゆるキャラで盛上がって欲しかった、管理人お玉です~・・(爆)

陰謀論の時は鍵コメで一万字以上の論文コメをもらったけど・・今回の江原批判では今のところそういうのもなく・・・・ホッとしてます。

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 久々に華氏451度さんところに遊びに行ったら・・おもしろいコメント発見・・新手の嫌がらせコメントだと思うんですけど・・・お玉んちでもたまにならやってもいいよ~~と嫌がらせコメントを呼び込む変人お玉・・過去最高におもろい「嫌がらせコメント」がお玉の所のじゃないのが残念・・・

それでも文字数は2389文字!ふふん~♪お玉ンとこは一万字だもんね~~(自慢してどうする・・)ではではその紹介を・・・・

華氏さんは、「忠誠心やら南総里見八犬伝やら教育勅語」の話を書いているのにさあ・・なんでそこに非常にB級だけどこわ~~いオカルト話を書いてくるんでしょうか・・おもしろいので、無断で転記しちゃおう!

華氏451度さんちの犬坂毛野さんのコメント(その1)

山田さんと岩本さんは、同じ商店街でそれぞれの店を経営している経営者同士である。二人は共に50代でとても仲がよく、今回も二人で温泉旅行に来ていた。

旅行自体は商店街主催の旅行が年に一度あるのだが、家族同伴のためにこっそりと風俗に行くというのは難しい。そのために時々二人で慰安旅行と称して女遊びが目的の旅行に出かけているのだ。

今回は三泊する予定だったが、初日の夜は、山田さんがちょっと風邪気味だということで外へは出かけず、二人で部屋の中で花札をしていた。夜の11時をまわったころ、山田さんが、

「ちょっとお腹がすきましたね。ビールも尽きてしまったし」と言うと、
岩本さんも「そうですね、何か食べ物でも買ってきますか。向こうの川を渡ったところにコンビニがありましたよね。」と、ちょうど腹が減っている様子だった。



「でも歩いていくにはちょっと遠いですね。」
「旅館の駐輪場にカギのついてない自転車がありましたよ。見つかっちゃまずいかも知れませんが、あれをちょっと借りましょう。私が行ってきますよ。」
「いや、私もちょっと外に出てみたいし、二人乗りで行きましょうよ。」

意見も一致して、自転車に二人乗りしてコンビニに行くこととなった。運転するのは岩本さんの方である。



自転車で夜道をほろ酔いでのんびりと走る。道路もこの時間になると、走っている車もまばらである。ちょうど橋の上を通っている時、横から一台のマイクロバスが二人の自転車を追い越した。

そのマイクロバスは幼稚園のバスらしく、車体の横には黄色でかわいい絵が描いてある。窓からは園児たちの黄色い帽子がたくさん見えている。

「岩本さん、もう夜の12時前だというのに、なんで今ごろ幼稚園のバスが走ってるんですかね。」
「さあ・・?遠足の帰りの渋滞にでも巻き込まれたんじゃないかな。」
岩本さんは別に気にも留めてない様子だ。コンビニまで、あと100mくらいだ。



そのバスは、ちょうど二人の目的地であるコンビニの前で停まった。黄色い帽子をかぶった幼稚園児が、更にそのバスに次々乗りこんでいくのが見える。

「あれ?園児たちを降ろしていくのなら分かりますが、あのバス、更に子供たちが乗ってますよ、岩本さん。」
「本当だ。何事だろうね。」

バスは方向転換すると、今度は今来た道を引き返してきた。岩本さんたちの自転車とは反対車線ですれ違う。

やっとコンビニに到着し、食べ物と酒を買った。コンビニの店員に、山田さんが
「今、店の前で幼稚園児がいっぱいバスに乗ってたけど、あれって何なんでしょうね。」と聞くと、
「はぁ・・?幼稚園児・・?今、いましたっけ?」
と店員には話が通じない。



「まぁ、いいか。別に大したことじゃないし。」
二人はまた自転車に乗って、旅館に向かってこぎはじめた。山田さんは荷台に座って、今買ったばかりのビールをすでに飲み始めている。

さっき通った橋まで来ると、前方に車が停まっているのが見えた。よく見ると、さっきの幼稚園のバスである。

「何かやばい。」理由はないが、直感的にそう感じた岩本さんは、
「山田さん、しっかり捕まってて下さいよ! 飛ばしますから!」
そう言って、腰をあげて必死にペダルをこぎ始めた。



幼稚園のバスを追い抜く瞬間、見まいとしていたが岩本さんはつい、バスの方を見てしまった。近くで見るとバスは、あちこちがへこみ、車体も傷だらけである。窓ガラスのほとんどは割れているかヒビが入っている。

そして中に乗っている幼稚園児が全員こちらの方に顔を向けているのだが、どの子供にも顔がないのだ。目も鼻も口もない、のっぺらぼうの子供たちが、割れた窓から細い手をいっせいに出して二人を捕まえようとしている。

「うわあぁぁぁ!!」岩本さんは悲鳴をあげて無数の手から逃れるように必死にこいだ。



前方にガソリンスタンドを発見したので、すぐにそこに飛び込んだ。「山田さん! 見ましたか、今の!! 顔のない子供たちが我々を捕まえようとして・・!」

と話し掛けても山田さんの応答がない。びっくりしたあまり、いつの間にか荷台に乗っている山田さんがいなくなっていたことにさえ気づいていなかったのだ。

「お客さん、どうかしたんすか? 驚いたような顔をして。」
店員が近寄ってきてくれたので、すぐに事情を説明し、一人いなくなっていることを告げると、警察に電話してくれた。



ほどなくして、さっきの橋の下のあたりで山田さんの水死体が発見された。橋の上からはビールの缶が発見された。警察の所見によると、酔って川に転落して溺死したのだろうということになった。

事情聴取で岩本さんが必死にバスの話をしても、酔って何かを見間違えたのだろう、としか受け取ってもらえなかった。



旅館に帰って、勝手に自転車を借りたお詫びも兼ねて、主人にこの話をすると
「なるほどねぇ・・。思い当たることといえば・・、もう20年以上前になるかな。ここから結構山奥の方へ入ったところに集落があってね。あの頃はその集落にも子供がたくさんいたから、この町の幼稚園から毎日送迎バスが出てたんだよ。

あの橋を渡る時にはよく、子供たちがバスの中からちっちゃい手を振ってさ、かわいかったな。それがある日、飲酒運転の車と橋の上で衝突して、バスごと川に転落しちまったんだよ。全員死亡しちまってな。ありゃあ大事故だった。



その集落の親御さんたちも、子供たちがいっぺんにいなくなっちまったもんだから、たいそう悲しんでな。『もう、この土地には居たくない』って、集落の人たちもちりぢりに引っ越してしまって、あっという間に灰村になっちまったよ。今じゃ誰も住んでねえ。

あんたが見たのはそのバスかも知れねえな。酔っぱらいが来たから引き込もうとしたんだろ。相棒はかわいそうなことになってしまったが、うちも自転車にカギをかけとくべきだったな。」

あの時自転車荷台に座っていたら、自分の方が引き込まれていたかも知れない。改めて岩本さんはぞっとした。

ま~~こわい!!

嫌がらせ(だと思うんですけど)コメントもこのくらい気合いが入ってるならばゆるせる・・か??(官能小説だったらさすがにだめかも・・爆)

もう一個あるけど・・それは華氏さんちに読みに行ってね~~

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才能ですネ。
お玉さまお久しぶりです。

「すべからく妄想」されるようで「もうそうなんです!(ガクッ)」・・・楽しませていただきました。

妄想男さんへのリクエストです。
自公政権が強行(的)採決をしてきた悪法を連ねたファンタジーなどお願いできますでしょうか?(笑)
もちろん関係者なども入れば尚結構ですが・・・。


『2008年、お玉が県観光記』を読んで。
コメント欄の前後を読まずに、いきなり『観光記』だけを読み始めたので、テッキリ、作者は玲奈さんと思い込んでいました。読み終えて妄想男さんの労作と知りました。美しい風景が思い浮かび、清涼感溢れた名作ですね。

自分(コギト)が、フランス人になっていたのには、ちょっと驚きました。

実は私、幼少時、いつも、「フランス人形みたい!」って、キャーキャー言われていたんです。


わたしまけましたわ
わたしまけましたわ。

くすぐりから大技からまで多彩。すばらしい。Je pense, donc je suis(我思う、ゆえに我あり)なんて、さりげない技能賞もありますね(←「コギトエルゴスム」)。秘書課に持ち帰っていいでしょうか?

ただ、(残業中の)編集者としては、校正を入れたくなることを許してください。もし何かここに深遠なワザが隠されているのなら、私はそれを読み取れませんでした。(^^;

カエッツェン星 --> ケッツヒェン星
ジェジェンガーという名 --> ゲゲンガという名

お玉が池から帰るまいに、レナは前を向いて歩きながらとくらたかこの姿を探したのだが、通りすがりの愚かな樵に尋ねても、周辺にはいないと言う。とくらたかこがいないと誰に投票するかkimeraレナいのです。


『2008年、お玉が県観光記』
私こと無裸乃世レナは、編集者兼社長秘書である。主に政治家や弁護士の本の出版にかかわっている。でも今日は、仕事半ばで@ukiuki気分だ。だって久しぶりの休暇で、明日から念願のお玉が県に観光旅行に行けるんだもん。読者Aさんからも「ぜひお行きなさいな」と勧められていたのよね。
akiraめないで、しつこく休暇申請して良かったぁ~ \(^o^)/
私は物言うサラリーマン、じゃなかったサラウーマンだもの。同僚のdt.REDは、僕は物言うサラローマンさなどと駄洒落を言うが、それほどロマンチストには見えないのよ(上司に対しては物を言わないし)。だから、今度の旅行には誘わなかった。

次の日の朝、喜びの第八番ゲートという名の長い門をくぐって、レナはいよいよお玉が県へと足を踏み入れる運びとなった。

眼前には、美しいプロムナードが広がっている。
ここは本当に緑の豊かな所だ。葵やさくら(ソメイヨシノだろうか?)ゆずりは、松や竹などが伸び伸びと幸せそうに育っている。今は秋なので紅葉が散り敷かれている。枝からしずくが落ちてきて、首筋を冷やした。ぷるっと震える。scottiティシューを取り出してチーン。「そろそろコウトが必要かもね」
そこへ、少女がやってきて「わたち、わこっていうの。桜の子をあげるね」と、なにやら差し出した。桜に子どもなんて、とちょっと驚いたが、こぶしを開いたらさくらんぼだったのでほっとした。「ありがとね」
先に行くと、一匹のなめくじが、ロケンロールよろしくぴょんぴょんと跳ね回っているのに出会った。お玉が県名物の一つだ。名物には一度の旅行で一つ出会えればいいほうだという話だ。
「幸先いいじゃん」

街の入り口には、「eye+sees+truth」と記された派手なサインボードが光っている観光案内所が建っていた。中のモニターには、なぜか『涼宮波瑠緋の憂鬱』の映像が映し出されている。
こちらに気付いた職員のものぐさ太郎という人が、ガイドブックを無料でくれた。その隣にいた、「播翁京都出身の木村です」と自己紹介してくれた女性職員は、世論調査.netへの登録を勧めてきた。なぜかと聞くと、「ここでは名前が大事です。名無しは危険ですのよ」と親切顔でうなずく。レナはよくわからぬまま、勧めに応じてここを辞した。

メインストリートは、地方の建築家を集めて江戸期の街並みを再現した風格あるものだ。ここの住人は、江戸時代が好きな人が多いらしい。あちこち珍しそうに見ていると、向こうからカーク船長が近寄ってきた。
「あら、この人もここの住人なのかしら?」
船長は挨拶をすますと、「宇宙を平和にしましょう」と言い残して、副長のアッテンボローと共に動乱のカエッツェン星を静穏に治めるため、武装解除したエンタープライズ号で旅立っていった。
レナも「せめて、地球だけでも平和になりますように」と、心の片隅で祈った。
目を上げると、前方から砂塵を巻き上げながら、これも名物の一つである大型のウーパー・ルーパーが傍らを通り過ぎていった。早すぎて姿はよく見えなかったが、それでも二つめだ。
「ラッキー。またgetね」

徒歩7分ほどで、雑貨屋の前に通りかかった。40代のオバサン風の女が「この綿を下さい」と、しこたま買い込んでいる。女は無裸乃世に気づくと、突然なれなれしそうに話しかけてきた。「まあまあ、レナちゃんじゃないの」
知らない女なのに・・・。
「しばらく見ないうちに、ずいぶんグラマラスになったじゃな~い」と大声で呼びかけるので、周りの視線が一身に集まるのを感じ、耳たぶまで真っ赤になってしまった。
「誰ですか?名無しさん」と言いたくなるのをこらえて、「すみません、急いでますから」と一礼して、レナはその場を立ち去った。
「aaa、あの~、まって~、私は志村けんよっ」と、追いすがる女の声を振り切って足を速めた。
ふり返らずに呟く。「志村なわけないじゃない。まったく~KYな女ね!!」
教会の前まで来て息をついた。この教会はSutehun Franciscoという修道士が建てた歴史あるもので、平和を愛する多くのキリスト者がミサに訪れるという。
トモあれ、otikomu暇なんかない。観覧したい所はまだまだあるのだ。
教会の隣には「わくわくインフォメーションセンター・フォーティフォー」なる厳めしい建物が威圧している。なんでも、日本は鎖国していなかったとか、一国民として歴史認識以前に押さえておくことがあるなどの、さまざまな情報を教えてくれるところだそうだが、なぜか無期限閉鎖中になっていた。

中央の広場では、市がたっていた。いろんなものが売っている。岩国れんこん。アクシオンという怪しい色合いの栄養ドリンク。相当な力を入れないと締まらないというカネジ、伸び縮みするbando。いまだに瑞々しい2006年産の桃。立体的に彫り込まれた、絵彫りという技法のオブジェ。どんべくらという名の酒。これを身につけていると怒りから無縁でいられるという、にこにこ仮面。この独楽を逆さまにして持っていると怒りから無縁でいられるという、にこにこまこ(一緒やん!)。などなど、実に多彩だ。見ていて飽きない。奥の方では高知の物産展も開かれているようだ。
ふと、きれいな油絵が、レナの目に止まった。描かれているのは具象画で、画家本人が自ら売り子になっているが、なにやら説法をしているようす。内容は高尚な哲学のようで、これが効いたか絵もよく売れているようだ。
レナは市場で、上品な瀬戸焼ともこっとした形のパンを買い込み、瀬戸焼を背中のとみんぐザックに、パンを胃fukuroへと放り込んだ。

簡単な腹ごしらえを済ませ、レナは県立公園へと足を運んだ。ここはお玉が池を中心とした観光スポットだ。お玉が池は、湖と言ってもいいような広さだが、語呂が悪いので池にしているそうだ。別名、東洋のness湖とも呼ばれ、深い湖底にはジェジェンガーという名のトトロに似た水竜が棲んでいるという伝説がある。池の東南は矢滝の落ち口となっていて、轟々たる水音を響かせながらjabberwock川へと注がれている。
さえざえとした碧青の湖面が目にしみる。ところどころ水面には葉が浮かび、にょきにょきと名も知らぬ水草が生えている。遠くの森をハイイロガンが横切っていく。すっかり物見友さん気分である。
と、湖底から何かの影が上がってきた。ドキドキしながら見守っていると、それは銀色のうろこを閃かせながら水面から2メートルもジャンプした。期待に反してそれは一匹のあゆだったが、それにしても凄い跳躍力だ。
だが、負けじとこれまた一匹のねこがあゆに向かって空中で飛びつき、ひるがえってみごとに着地した。魚を咥えたままゆうゆうと立ち去ろうとしたが、草むらからくろねこが現れて魚を奪いにかかった。黄色いネコや黄色い猫(まぎらわしいな)や三毛猫らも猛然とダッシュしてきた。ベンチの上で寝そべっていたいんきょの眠り猫までが、よっこらしょと参戦。辺りは修羅場となった。
レナは彼女らを邪魔しないよう、そっとこの場を離れていった。

ヘリオトロープの香りに誘われて、草原へと向かう。Nikeの女神像が建っていて、季節外れのたんぽぽが風に揺れている。暖かい風が吹くからだろうか。あげは蝶がひらひら、信濃のアブまがいの虫も元気に飛びかっている。草原を走り回っているのは、かわいいmewというウサギに似た動物だ。その名のとおり、ミュウと鳴く。
レナは「WontBeLong」という看板が掲げられている、草原の真ん中に建っているレストランのドアnobuを回して中に入った。店内には、物憂いぶろぐブルースが流れている。BONNYという店員が来たのでかつ丼を頼むと、あいにく扱ってないそうなので別のものにした。tanashinという豆で挽いたというコーヒーが来た。私はミルクを入れてかきまぜた。ところが、ミルクはいっこうに混ざろうとせず、分離したまま浮かび上がり人の顔を形作ってkusukusuと笑い顔を見せた。少々のことでは驚かなくなっている私は、気にせず飲み干してレストランを出た。

東に歩いているうちに海に出た。ガイドブックを開くと、ここは三浦介岸と呼ばれているそうだ。たぶん、介岸は海岸の誤植だろう。
白砂青松が目に眩しい。ざんぶりこと波間を縫って、米を輸出しネイキッドミカンを輸入しているとむ丸や、トロール船が行き交う。ロケット花火を打ち上げたあの夏を思い出して、少しセンチになった。
浜ではちゃんこ鍋を囲んでいる人々がいる。「闇鍋だよ、つついていくかい?」とRYO師の格好をした男が声をかけてきた。男は山田次郎と名乗ったが、これは仮の名だという。
「なにか良い名前はないかね」と聞いてきたから、「pigayanなんかどう?Apemanなんかもかっこいいんじゃない?」と提案してみたが反応は薄い。横文字は嫌いかと思って「ゴンベイや松吉はどう?」と言うと、ますます不快げな顔をする。とかくこの世は住みにくい・・・。
そうこうするうちに、横でほおばっていたkuronukoが、「げっ、こりゃ草履虫だぜ。とほほ」と言って吐きだした。私はつつくのは遠慮して、海岸を散歩することにした。
波打ち際を歩きながら、島とも海ともつかない岩礁を眺めていたら、頭上から大型ミサイルが迫ってきた。しかし、海パン一丁の男がハンモックから飛び出してきて、落ち着きはらって肩に担いだ二連装式MNGランチャーからmm弾を発射。ミサイルはみごと消滅した。
レナは、助けてもらった礼も忘れて食ってかかった。
「なによ、お玉が県は非武装県じゃなかったの?こんな武器を隠し持ってるなんて!」
男は気さくな態度で、周辺を指し示した。
「ご覧なさい。ミサイルの破片なんてどこにもないじゃないですか」
「あっ」
「そうなんです。あんなミサイルが降ってくるなんて幻想なんですよ。僕は幻想を、気の弾で消し去ったのです。根拠のない、見えない恐怖にあなたが怯えないようにね」
そう言うと、男は謝るいとまも与えず、ハンモックに跳び乗ってまた眠り込んでしまった。

反省しつつ、南へと足を向けると運動公園に着く。グランドでは、子どもらが普通にPK合戦をしているようだ。今回はTOTOを買ってないことを思いだした。歓声がしたので、ここは素通りして野球場の方へ行ってみた。
試合は既に始まっていて、野球場のライトスタンドには、「チーム橋下」の応援団が陣取って声援を送っていた。応援メンバーはコウや兵庫パパ厳勝やchas、ひろと、トオル、榊田源太郎、松本正などで岩国市民の一部も駆けつけてきているようだ。数はこちらの方が多いか。
レフトスタンドには「チーム敷島」の応援人たちが集まっている。応援メンバーは、関西人、naoko、三介、関西三悪人、ヒゲの戸田などである。
賑やかな応援合戦だ。ライトスタンドからは、「チーム橋下」の応援歌、『死ぬのはやつらだ』が唱和される。負けじとレフトスタンドからは、「チーム敷島」の応援歌、『戦争肯定論者に告ぐ!』が高らかに響き渡る。さまき隊のトランペットが威勢をつける。それが終わると、今度は試合そっちのけの野次合戦がおこる。
「どうした、この、こじつけ君が~」「おまえらなんかとは、討論にならん」「新兵募集になぜ応じない。この非国民めら~」「通りすがりの軍事オタクなんか、帰れぇ」「馬鹿まる出しじゃねえか」と、かまびすしい。
この、どこかで見たような光景よりも、レナが注目したのは審判の所作であった。打者が三振したり打ち上げてしまった球を捕殺されると、いちいち甲高い声で「人生アウトッ」とジャッジするのである。たかが野球で打ち取られたぐらいで、人生を終わりにさせてあげなくてもねえ・・・とレナは思うのであった。

展望台があるアルバイシンの丘に向かうことにした。小さな林の中の登山路は哲学之道と名付けられている。中腹の城山弁財天(弁財天なのに祀られているのは、言霊、豆腐の角だそうである)をすぎて、登り切ると東西南北が一気に開けた。眼下には田んぼの縞柄が美しい。古い田んぼもよく手入れされている。
とんぼを模った遠めがねが設置されていて、10円を入れてみた。西方には、うどんが名産の子舌県が見える。そのまた向こうは薩摩長州だろう。目を転じると東方には造りかけの第二名辛の無惨な姿が。
北方の遥かかなたには、噴煙をたなびかせている三輪耀山がそびえ立っているのがくっきりと見えた。あの麓には、草莽崛起の剣や鬼平の兜、雪月花の譜、直江兼続の秘伝書など、魏武帝の残したお宝が埋まっているという。しかし、「書を守るもの」という強力な守護者に護持されていて、これを倒したものはまだ誰もいないそうだ。いつかは私も、装備をととのえて探しに行ってみたい。
「でも、このめがねでも、さすがにルクセンブルグ大公国やnamibia共和国までは見えないわね」
山の端ではJe pense, donc je suisという人が、紙になにごとかをしたためた後、紙飛行機を折って次々と街の方へと飛ばしている。なにかを知らせているのだろう。これもお玉が県名物の一つだ。

小屋から、中年のひげおやじが出てきて話しかけてきた。愚倦太郎と名乗った。
「どうです。美しい国でしょう」
「そうですね。(「美しい国」って好きじゃないわ。そうだ)でも、ここは県ですけど」
気にする様子もなく男は話し続けた。「この国には、古式ゆかしい言葉がありましてな」右手を挙げて「こちらの方向が”こば”」左手を挙げて「こちらの方向を”ふみ”と呼びます。間に星が見えるでしょう?」
手をかざして左右の間を見上げた。ひとみを凝らすと、「あ、ほんとだ。かすかに見えるわ」
「あれは、良識の星と言います。それから4月1日の夜には、ここから冥王星や六つの月を見ることができます。その時にでもまたいらしてください」
そう言うと男は、そそくさと小屋に戻っていった。
それを合図にするかのように、山頂に鎮座していた、シックな形をした巨大な石が斜面を転がり落ちていった。trilemmaのバランスが崩れたのかもしれない。石は、山形から引っ越してきた住人の持ち家と一致すると、建物を半壊させた。
思わず小便をちびってしまったが、気を落ち着けて、くるっとた~んして現場へと駆け下った。
「やば~い。これでみんながお玉大嫌い人にならなければいいけど」
レナが到着したときには既に、砦三十郎、斉藤誠、必殺通行人、nebuo、Takashiらの市民たちによって家は修復されていた。けが人もいなかったようだ。目を丸くしていると、隠居老人が話しかけてきた。
「わしらの団結力は、いざとなればそれは強いものじゃ。こんなことで、わしらはまいることはありゃあせん」
なんか、ココロが暖かくなった。
この街は一般人や唯の人にこそ住みやすい。名無しにはどうかはわからないが。

ゴーンと鐘が鳴った。家々にアカリが灯りはじめる。私も宿を探さなくっちゃ。レナは朗読者の宿と愛読者の宿と愛国者の宿の三軒の宿の中から、迷った末にウマシカ陽区の宿を選んだ。

さて、早朝である。一時間だけお玉知事が公邸を出て回覧に現れるという。しかし、そのお姿は県民登録をしなければ、足から上は目には映らないのだという。それでも、レナは広場に向かった。
物見の者が、戻ってきて声を張り上げた。
「たいへんだ~。知事殿が下駄を履いていらっしゃるぞー」
集まっていた市民たちが声を揃える。
「おっ玉げた~」
この恒例ともいえる、ほほえましき最後の名物をカメラに収め、満ち足りた気分でレナは帰路へとついた。
(了)
注*本作は完全なフィクションです。そのため敬称は略させていただきました。


おぉお! けっこう楽しめたね。うちてきにはこれくらいの水準があれば受けとっちゃう。
おちゃめな嫌がらせ? 「反省せよ、謝罪せよ、発言を禁ずる」とか言うコメントは発見しだい速攻削除だけど。リクエストするなら社会派ミステリーロマンスアクション巨編希望。


アイドルをヒロインにした恋愛短編小説に期待(笑)
この「コメント」をもらう栄誉に浴したのは華氏451度さんだけじゃないです。私もよく意見交換しているレイランダーさんの「弱い文明」にもついてました。
http://blog.goo.ne.jp/civil_faible/e/bdf718b2d37d8e695717773d6b0d894f

でも、私のところにはこの「コメント」来なかった。残念。(笑)でも、来ても承認しなかったけどね。おもしろくないから。

お玉さんをヒロインにした恋愛短編小説でお玉さんが公開できるレベルのもの、誰か嫌がらせ(爆)で書かないかなと密かに期待してみたりして。


私は、没だな
努力(苦笑)は買うけど、ありふれてるから駄目だね、がははははは。



なかなかの力作ですね。
お玉さん、こんにちは。
いや~、なかなかの力作ですね。
私は2番目の作品(?)の方が、臨場感があって好きです。
好きなフレーズ:
>「ぐわあぁぁぁ!!」ビビリあげた彼はすぐに家族全員を叩き起こした。
ビビリあげたって、何処の方言なんでしょう。

やっぱり、いやがらせなのでしょうか?
私のとこにも書いてくれないかな。



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私は成人年齢は対象にによって別々に定めるべきだと思っています。最近は法等を顧慮して統一すべきとの考えが多数をしめていると思いますので心配です。私にはどうも公務員の怠慢のように思えて仕方がありません。私の考えとしては選挙権と被選挙権をともに4歳ほど引き下
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Author:お玉おばさん
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基本的に愛が感じられないコメントはダメ、 (臨時追記)人が知恵熱だといってるのにばんばん記事違いなコメントをこれでもかと送ってくる愛のないものは、完璧にお玉基準的アウト。お玉基準がわからない人は、文句があればよそで愚痴いってOK !基準に対しての文句は受け付けません~~~ここはお玉のテリトリーだもん。なのでよろしく。/p>

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